「地域に開かれた」博多小学校 視察報告

2007年10月16日 14時26分 | カテゴリー: 活動報告

「日本一の学校をつくろう!」— 地域参加の学校づくり —

9月に訪れた博多小学校でまず驚いたのは、校舎や体育館のほとんどの大きな壁がガラス張りになっていることである。外の通りから体育館を覗くと、その向こうにある運動場の子ども達の姿まで見通すことができる。4校を統廃合するに当って「地域活性化の核となる学校」という設計スローガンと「日本一の学校にしたい!」という地域住民の熱い思いから、一軒一軒にポストイットを配布し、子ども達の夢やお年寄りの希望を集め、4年の歳月をかけて「地域に開かれた学校」を実現した。こうした学校づくりのプロセスが、子ども達を見守るという意識につながっているという。
●より多くの大人の目で安全確保
教室の間に2学年ずつ【教師コーナー】を配置し、職員室は無い。校舎棟の1階にはガラス張りの事務室や校長室をはじめ、大人の使用する部屋を配置。同じ敷地内にはグランドを取り囲むように校舎棟、体育館棟、「外の教室」棟、学童保育、公民館、幼稚園が建ち、各施設をつないでいる2階のデッキ回廊は通路であり、遊びや授業の場でもある。外部者は一様に多くの目のチェックを受けることになる。
●子ども達が行きたくなる学校づくり
学校は子ども達のもう一つの大切な住居です。 気持ちいい風の流れ、降りそそぐ光、教室に限らず学習やあそびの場となる居心地のよい空間がいたるところに工夫され、子ども達は想像力を発揮する。
●地域開放は住民の自主運営
体育館、特別教室、ランチルーム、表現の舞台や図書室も含めて、平日夜と土・日、地域開放するために地域開放委員会の事務局室があり、地域開放ゾーンのガラス扉はロックできる。
●地域の教育力を生かす
周辺の人々に見守られ安心できる学校にするには、地域と学校の風通しのよい関係を日頃から積み重ねておくことが何よりも大切だ。ここでは多彩な地域の人材がゲストティーチャーとして学校を訪れる。校内には「子ども山笠」が飾ってあり、毎年6年生が地域の方に教わって制作するそうだ。音楽室には三味線がずらりと並び、和室には茶道や踊りの師匠が協力者として学校を訪れる。また子ども達は地域に出かけて職場探検をする。こうした地域の人々の協力体制があって子ども達は地域の大人と関わっていく。

これからの学校は地域の大切な居場所となり、多くの大人達の目で学校の安全を守っていく必要がある。そして何よりも、子ども達にとって一番重要な学校環境は、先生ひとり一人が自身を持って気持ちよく子ども達と関わっていける空間づくりにあるということを忘れてはならない。