つながり合う場は手作りで

2009年8月17日 17時03分 | カテゴリー: 活動報告

— NPO「稲城・なごみの家」—

私が初めて伺ったのは昨年の11月でした。「年をとっても、皆で安心して楽しく過ごせる場が欲しい」と、女性8人で始めた「なごみの家」は、東長沼の閑静な住宅街の中にある2階建ての一軒家。家主さんが引っ越されて取り壊す予定だったとか。もともと車いす使用の家族のためにお風呂やトイレはバリアフリー、エレベーターまであるので、福祉的な目的でなら…と貸してくれたそうです。土いじりの好きな方にお任せという庭の畑。そんなたたずまいと迎えてくれる人達の温かくて柔らかい雰囲気が、初めて訪れた人も包み込む。まさに「なごみの家」というその名のとおりの場所です。月1回の昼食会のほかに、お茶会では健康体操や習字、三味線や歌、お針仕事など参加者が得意な分野の講師となり、少しずつ開催日も増えています。年齢を問わず人とのつながりは孤立を防ぎ、心の安定にもつながります。ミニミニクリスマス会では、飛び入り参加の子ども達と一緒に折り紙でサンタづくり。元気なクリスマスソングメドレーで暖かいひと時を満喫することができました。

8人の運営委員は全てボランティア。参加者のお茶会費以外、家賃その他かかる諸経費については全て賛同者の寄付で賄っているそうですが、この活動を維持し、さらに広げて運営していくためには協力者やスタッフの拡大と経営基盤をどう固めていくかがこれからの大きな課題のようです。
ここが地域の人たちのなくてはならない存在ともなれば、市民が担う“新しい公共的サービス(地域に必要な機能)”と位置付け、支援策も考えていかなければならないでしょう。高齢社会の入口にたった今だからこそ、希薄になった地域の中で、「新たな支え合い」を生み出すための、「つながりあえる場」が必要です。
公的な福祉サービスで対応できない生活課題を解決するには、地域に必要な事業を担う市民活動を、地域ケアのインフォーマルサービス機能と位置付け、連携していくことが必要です。ボランティアやNPO活動を各地域に広げていくためにも、行政としての支援策を整えていかなければなりません。隙間のない地域ケアシステムを確立するためには、市民と行政との協働が不可欠です。