平成21年度 第4回定例会 第6号陳情は不採択としました。

2009年12月28日 15時27分 | カテゴリー: 活動報告

保育所の最低基準を維持するよう国に対し意見書提出を求める陳情

家族の形や働き方も多様化するなかで、保育ニーズは年々高まっています。
なかなか景気の回復が見られないことから、今後ますます、「働きたい、働かなければならない」という家庭が増えてくることと思います。
特に稲城は子育て中の若い世帯の人口増加が今後も予想されることから、待機児問題は深刻であり、早急な対応が迫られる事態は現実問題として想定しておかなければなりません。

厚生労働省が、待機児解消までの一時的な措置として、地価が高い東京都など都市部の保育所に限って、面積基準を緩和し、地方自治体の判断にゆだねる方針を明らかにしました。これは、国が定める標準を守りつつ、地域の合理的な理由があれば条例として議会に上程し、十分な説明責任を果たした上で、面積要件を緩和することができるというものです。

「基準の緩和は子どもの育つ環境の悪化につながる」という声と、また一方では
「働くために、何としてでも早く預けられる場所が欲しい」という入所を待たされている家庭からの切実な声があります。保育の質の確保と待機児問題をどうするか、ということについては、非常に悩ましいところです。

国や都からの分権をすすめ、地域の実情にあわせ、それぞれの自治体ごとの保育施策を展開することは、生活者ネットとしても求めているところではありますが、基準の見直しについては、慎重な議論が必要であり、この陳情の趣旨は十分に理解できます。

自治体によっては、未だに無認可のベビーホテルなど、劣悪な環境の中に預けられている子ども達がいることを考えますと、東京都が先行して行ってきた認証保育所については、選択肢を増やしてきたという点で、一定の評価を致します。しかし園庭がなく、ビル内保育が多いなど施設整備、そして人員配置などにも課題があり、充分な保育環境とは言い難い実態があります。また保育費用も高く、所得に応じたものではないことから、認可保育所を希望されるのも当然のことだと思います。「子どもの発達保障」という視点を踏まえ、待機児解消のために、安易に基準を引き下げることなく、国基準を満たした保育施設を増やすことを求めていくべきと考えます。ただ、新たな認可保育所の建設のためには、用地や建物の確保やその財源確保などそれなりの時間も要することとなり、状況によっては待機児解消のために厳しい選択を迫られてくる可能性もあります。

「保育園を考える親の会」の調べでは、自治体の観測でここ1〜2年で増えているのは、休職中の申請 69.2%、育児休業明けの申請 62.8%だそうです。また、ひとり親家庭の申請や養育困難家庭の措置も増えているということでした。
認可保育園の建て替え及び増改築なども含め、いろいろな施策を立てながら総合的に待機児を解消していかなければなりません。このところの社会情勢や経済状況からみて、今後、急を迫られてくるであろう家庭の増加に対する最終的な選択肢の一つとして、即時柔軟に対応するための課題解消策と受け止め、あくまでも「待機児解消までの一時的措置」という、保育室の面積緩和措置を受け入れることもいたしかたないだろうと判断します。

以上の理由により、生活者ネットワークは不採択としました。